パティシエになるためには資格は必要ない⁉︎|製菓衛生師とは
「パティシエになるためには資格は必要ですか」という質問をよくいただきます。
結論から申し上げると、パティシエになるためには資格は必要ありません。
パティシエは町のケーキ屋さんやホテルの厨房でケーキを作るプロとして、お客様にケーキやデザートを作っています。にもかかわわらず資格が必要でないのはなぜでしょうか❓
今回はパティシエになるために資格がいらない理由をお伝えしていきます。
【パティシエってどんな仕事?】
まずはパティシエは日々どういった仕事をしているのかを紹介していきます。
一言に「パティシエ」といっても、実に様々な種類があることをご存知ですか?
特に扱うお菓子の種類やお店の業態によって仕事内容が大きく違ってきます😤
(1)洋菓子店で働く
洋菓子店とはいわゆる町のケーキ屋さんと呼ばれているところです🎂
洋菓子店でのパティシエの仕事は生地の形成だけでなく焼き・仕上げといった工程で担当が分かれていたり、作るスイーツの種類ごとに担当が決まっていたりします。
小さな個人店や小規模なお店では生地作りから仕上げまですべて担当する事も多くなります。
また、作るだけでなく、接客や販売も仕事内容に含まれますので、お客様と接する機会が多く、声をダイレクトに聞くことができるので、やりがいを持って仕事に臨むことができるのも洋菓子店の魅力です。
(2)ホテル・レストランで働く
コース料理を出すレストランやビュッフェ形式がメインであるホテルでのパティシエの仕事は料理の最後で出されるデザート(アシェットデゼール)を作ることです。
洋菓子店と違う点は、ケーキを作るだけではなく、皿盛りまでする点です。また、お客様の要望で記念日用のデザートをオーダーされることもあります。🍰
お客様が見て、食べて楽しませることが要求されるホテルやレストランのパティシエは、彩りの感覚やセンスも必要になってくる仕事と言えるでしょう。またワンチームで取り組むためのコミュニケーション能力も必須になってきます。
パティシエの資格って何?
パティシエとしてどこで働くにしても、資格は必要ありませんが、専門的な技術や知識は必要です。その証明となる資格を持っていると何かと有利に働くこともあります。実際には調理師における調理師免許のような感じで、お菓子の免許として製菓衛生師と呼ばれる資格があります。
【製菓衛生師】
製菓衛生師とはパティシエとして基礎的な技術や知識があることを証明する国家資格です。
取得方法は2通りあり、1つ目は中学卒業後、2年以上の製菓業務に従事し、受験資格を取得した上で都道府県知事が行う試験に合格することです。2つ目は神戸国際調理製菓専門学校のような厚生労働省が指定する製菓衛生師養成施設を卒業し、都道府県知事が行う試験に合格することです。
試験期間は各都道府県によって異なります。
ほとんどの人は2つ目で紹介した、パティシエの専門学校に入学して、資格取得のための単位を取得して卒業するパターンが多いです。
専門学校に入学するメリットは資格取得がカリキュラムに組み込まれている場合が多いので、これからパティシエの道に進みたいと考えている人にもおすすめです。
現場で働いてから資格取得を考えている人よりも取得率が高いという結果も出ています。パティシエになるために専門学校に行く必要性はこういったところにあるのかもしれませんね
逆に言えば実務経験を積める環境があるならば、取得を急ぐ必要はなく、役職が上がったり現場経験によって技術力がついたタイミングで取得する人も多いと聞きます。
詳しくは「パティシエになるためには」をご覧ください
【パティシエになるためには資格は必要ない理由】
製菓衛生師の資格は国家資格ですが、持っていなくてもパテシィエとして働くことはできます。
その理由は製菓衛生師が名称独占資格と呼ばれる種類のものとなっているからです。
名称独占資格とは資格を持っていなければその名称を名乗ってはいけないと言うものです。ただ名を名乗ってはいけないと言うものにすぎず、その資格を持っていなければ働けないと言うものではありません。
医師免許などと一緒で国家資格ですが、ここに大きな違いがあります。
医師は医師免許を持っていなければ働くことができません。もしもお菓子を作る時に免許が必要ならば、時々ケーキを作ってくれるお母さんは必ず免許を持っていなければなりませんよね。
製菓衛生師のメリット
ではどういったメリットがあるのでしょうか。
製菓衛生師は洋菓子店やホテルに勤務する際に求められる基礎的な資格です。また、衛生的、論理的知識を必要とする資格のため、独立して開業する方はほとんどの人が取得すると言われています。それは店の顧客に対するアピールのためでもあります。
就職する場合にも大きな力を発揮し、製菓業界に進みたい未経験者は実質必須の資格と言えるでしょう。
製菓衛生師は食に関する知識と技術の証明となるため、応募が多い店舗だと製菓衛生師があるかないかで落とされてしまう可能性も十分にあります。また製菓衛生師を持っていると給料にも若干の違いがあると言われており、勤務先によっては資格手当てがつくこともあります。