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パティシエとは|知っているようで知らないパティシエのこと

パティシエという職業名は広く知られていますし、お菓子を作る仕事であることは有名です。

でも掘り下げて言葉の意味や実際どんな仕事内容になるのか、気になるパティシエについてしっかりとご紹介していきます。


目次
  1. パティシエとは?
  2. パティシエの歴史
  3. パティシエとはどんな仕事?
    1. (1)洋菓子店(パティスリー)で働くパティシエ
    2. (2)レストランで働くパティシエ
    3. (3)結婚式場などで働くパティシエ
    4. (4)工場で働くパティシエ
  4. パティシエを目指したいとお考えのあなた

パティシエとは?

パティシエ(patissier)とは「菓子製造人」を意味するフランス語です

女性は「パティシエール」と呼ばれることもあるのだそうですが、一般的には男女区別なく菓子職人という意味で「パティシエ」が使われています。

フランスでは「職業はパティシエ」というと日本でいう「職業は医者です」と同じくらいの社会的地位があるらしく、パティシエになるのにも国家資格が必要になります。

フランスではパティシエのほとんどが男性ですが、逆にドイツでは女性に人気の職業で、パティシエとして働いている人の半数は女性なのだそうです。マイスター制度なども導入されています。

パティシエの歴史

1440年にはフランスの身分規定に「パティシエ」という職業が乗っているほど歴史は古く、元々はカトリックの教会などで使う特別なパンや焼き菓子を作っていた職人が、パスティ(挽肉などの詰め物料理)を作る人(パスティシエ)となり、やがてパティシエになったと言われているそうです。

マドレーヌやフロランタンなど、フランスのお菓子はすごく甘いイメージがありますよね。実はフランスは料理に砂糖を使わない国なので、その分洋菓子はしっかり甘く作られているのです。

パティシエが国家資格になっているパリでは、指定のコンクールで作品が受賞して初めてパティシエの免許を取得することができます。

そんな美食の宝庫でもあるパリでは、世界最先端のスイーツから伝統の味まで、世界最高峰のパティスリーが軒を連ねています。

日本では2000年前後からパティシエという言葉が使われるようになって、主に「スイーツ」や「デザート」を作る職人の意味になっています。

最近では映画やアニメといった作品の中でも「パティシエ」の仕事が取り上げられるくらい人気の職業になっています。

実は意外と間違えてしまう人が多いのですが、和菓子職人はパティシエに含まれません。

パティシエってどんな仕事?

「パティシエ」には、実に様々な種類があることをご存知ですか?

それは扱うお菓子の種類やお店の業態によって仕事内容も大きく違ってきます。

(1)洋菓子店(パティスリー)で働く

スイーツ(洋菓子)の専門店であるパティスリーで働く人は、パティシエを目指している多くの人の就職先になります。

小さな個人店や小規模なお店では生地作りから仕上げまですべて担当する事も多く、長年キャリアを積んだ人が独立してお店を出す場合がほとんどです。

パティシエが何人もいる大きな洋菓子店ですと、生地や焼き・仕上げといった工程で担当が分かれていたり、作るスイーツの種類ごとに担当が決まっていたりします。

また、作るだけでなく、接客や販売も仕事内容に含まれます。

洋菓子店でよく提供されるフレジエ

(2)レストランで働くパティシエ

コース料理などがあるレストランでは、料理の最後の出されるデザート(アシェットデゼール)を作るのが主な仕事になります。

ケーキ屋さんと違う点は、お皿の彩りや繊細な表現ができるという所です。

まるくコーティングされた球体のチョコレートにアツアツのチョコソースをかけるデザートをテレビなどで見たことがある人も多いのではないでしょうか?

見て、食べて楽しめるレストランのデザートパティシエは、彩りの感覚やセンスも必要になってくる仕事です。

また、お客様の要望で記念日用のデザートをオーダーされることもあります。

ホテルのフルコースの最後で提供される皿盛りデザート

(3)結婚式場などで働くパティシエ

大きなウェディングケーキやパーティ用のデザートを作ります。

街のパティスリーにお願いしているところもありますが、大きな結婚式場や披露宴会場などでは専任のパティシエが働いています。

新郎新婦の要望や予算、人数を聞きながらケーキをデザインしていくのが仕事になります。

その年によって流行や人気のデザインが変わってくるため、新しい情報を常に取り入れながらスイーツを作る必要があります。

マルチパン(マジパン)と呼ばれる粉末のアーモンド・砂糖・卵白をこねてペースト状にしたものでデコレーションするのも人気で、形も新郎新婦の要望によって様々です。

ケーキのデザインだけでなく、造形の知識や技術も問われる仕事といえます。

マジパン細工

(4)工場で働くパティシエ

大手洋菓子メーカーなどは店頭ではなく自社工場を持っていることが多く、その工場でパティシエが勤務することもあります。

工場は機械でオートマチックというイメージが強いですが、焼き加減の細かい調整や仕上がりのチェックは人の手が必要なことも多く、商品の改良や新商品の開発となると試作はパティシエが作ることも多いのです。

工場では多量生産の技術が求められます

パティシエを目指したいとお考えのあなた

パティシエになるためには製菓専門学校などで技術を磨いて就職する方法が一般的です。

本校の製菓スペシャリスト本科の学生のほとんどがパティシエを目指し入学をしていきます。

【解説つき】製菓専門学校にいきたいけど学費はいくら必要?でも解説をしましたが、年間150~200万円程が相場です。

本場フランスとは違い免許などはありませんが、技術の高さや信頼の証でもある資格を取得する人も多く、専門学校の授業が受験に必要な実務経験となることからパティシエを目指す上での近道になります。

レストランや専門店などでは未経験でも採用しているところもありますが、アルバイトや契約社員の場合が多く、働きながら実践で仕事を覚えていく形になります。

製菓の専門学校では、体験入学やオープンキャンパスで実際にケーキや焼き菓子を作る授業を無料で体験することができるので、将来パティシエに興味がある人は行ってみてはいかがでしょうか?

まずは資料請求から始めてみてください

〇この記事の執筆者〇-

神戸国際調理製菓専門学校

本校は神戸で唯一、調理と製菓が学べる学校です
「一人ひとりの味を、ずっと応援」をコンセプトに調理と製菓、それぞれに幅広い視野をもったプロを育成しています。料理を2年間勉強するコースである調理スペシャリスト本科では調理師免許の他に「介護食士3級」「食育インストラクター」など在学中に最大9種類もの資格を取得可能です。お菓子を1年間勉強する「製菓衛生師科」や2年間勉強する「製菓スペシャリスト本科」では製菓衛生師の受験資格を取得可能です。

フランス・パリの街並みを再現した1Fエントランスは学生カフェを併設しております。JR元町駅から南に徒歩3分。