パティシエ必見!独立するために必要な資金や収入を維持するコツを紹介いたします
パティシエを目指す人の中には、最終的に自分の店を持って働きたい、と考えている人が多くいるかと思います。
実際パティシエの専門学校でもそうした希望を叶えるための授業があります。
しかし、実際にパティシエとして開業するとなると、どんな事が必要で、どれくらいの資金がかかるのか気になる所ですよね。
そして、開業をしたあとも営業を維持して行くために収入をある程度維持していかなければなりません。
今回は具体例と合わせて、独立するために必要な資金や収入を維持するコツを紹介いたします
ぜひこのページで開業のイメージを掴み参考となれば幸いです。
パティシエが開業するのに必要な5つのこと
パティシエが開業を目指すときはやる気があっても事務手続きなど多くの課題が多くあります。
一部ご紹介しますので参考にしてみてください。
(1)保健所の許可
洋菓子店やケーキ屋を開業するのに必要なのは、まずは他の飲食店同様「保健所の許可」をとることです。
「営業許可申請書類」と「食品衛生責任者の証明」が必要ですが、専門学校で製菓衛生士の資格を取得している場合はそれが証明の代わりになります。
(2)開業届の提出
個人でお店を開業する場合は、個人事業主、もしくは法人として「税務署」に「開業届」を提出する必要があります。
開業届がないと営業の許可が出ませんので、いくら売上があっても違法になってしまいます。
(3)物件探し
一番初めにやらなければならないことの一つとしてお店を出す場所の候補を探しておきます。
駅から近いと家賃は上がりますが、反対に遠くなるとお客さんの入りは少なくなります。
元々飲食を扱っていたお店をそのまま借りられる場合(居抜き物件)は改装費用が安く済みます。
各光熱費関係の契約も一緒に行うことでコストも抑えることができるかもしれません。
市場調査をして、自分が提供したい商品やサービスを適しているのかどうかを考える必要があります。
(4)設備に必要な機器を揃える
オーブンや冷蔵庫、ショーケースや会計用レジといった、ケーキを作って販売するための機材を揃えます。
新古品や中古、長期でレンタルできるリース品を利用すると費用を抑えることができます。
『資格は必要?パティシエが個人経営のカフェを開くときに必要な準備とは?』でもお伝えしましたが、お客様に商品を届ける時の導線や、オペレーションに関してはパティシエとしての経験を生かした選択ができるかもしれませんね。
(5)お店を内装を作る
契約した物件をオープンに合わせて改装していきます。
何もないテナントをイチから作るよりも居抜き物件の方が水道設備工事などの分費用が抑えられますが、大まかな配置などは変えられないため妥協が必要です。
その他、オープンまでの間にメニューを考えたり、小麦や砂糖など調理に必要な材料を注文して、お店の宣伝用のチラシを作ったり、SNSなどでの情報発信など、自分でお店を開くには細かい作業もすべて自分たちでやらなければいけないので余裕を持ったスケジュールと資金が必要になります。
パティシエが開業をしたとして一般的にかかる費用について?
一般的に店舗を借りてオープンさせた場合の開業資金は目安として約1,000万円以上と言われています。
内訳は
- 物件を借りるための費用 約150万円
- 内装工事費 約300~400万円
- 調理などに使う設備費用 約200万円
- 材料費 約50~100万円
- 宣伝費用 約50万円
- その他細かい雑費など 100万円
物件の立地や広さ、内装にどれだけこだわるか、どういったケーキを販売するか、など開くお店によって大きく変わってきますが、こだわればそれだけ資金は増えていきます。
また実際にはこれに追加して、もし約1年間売り上げがなかった場合も生活していけるくらいの貯蓄も必要になってきます。
審査が厳しかったり中長期(~10年程度)的な事業計画書が必要だったりしますが、銀行やその地域の事業者支援などの融資を活用することもできます。
融資を受けた後は、お店の売り上げから少しずつ返済していく必要があります
開業し収入を維持させるには
開業自体は資金があればできますが、大切なのは「お店を継続させる」ことです。
一般的に開業してすぐの収入は一か月80万円~100万円と言われています。
しかし、売る商品にとっては原価が高く、利益を出せなくて撤退せざるを得なくなっている方も多いと聞きます。
実際にケーキは原価率が30%~40%と高く、消費期限が早く売れ残る可能性もあるケーキだけで勝負していくのは個人店ではなかなか厳しい時代です。
ましては近年では円安の状況で今まで以上にお金の面で経営が難しくなってきています。
コツは市場を調査すること
昨今の飲食業界は飽和状態ともいわれており、需要よりも供給が大きい状況になっています。
つまり、お客様が求めているものよりも、商品やサービスがありふれていて、お客様が自由に選べてしまっている状態になっているんですね。
その中で自分のお店の売り上げを上げようと思ったら、市場調査をより深く行い、お客様が購入する価値を見出す必要があります。
例えば、ライバルでもある大手チェーン店と差別化を図るためにも、〇〇専門店といった1種類に特化したお店のコンセプトにする人もいます。
本場ニューヨークチーズケーキの専門店、ハード系バームクーヘンの専門店、と聞くとなんだか行ってみたくなりませんか?
また、ちょっと珍しいメニューを打ち出してそのお店でしか買えない特別感を出したり、継続的なリピーターを増やすことが大事になってきます。
お客様がなにに魅力を感じて購入をするのか、日々考えて具体化をして集客をすることがお店を維持するコツともいえます
主婦が多い、一人暮らしの男性が多い、洋菓子店がたくさん出店している、など事前に調べた情報によってメインとするメニューやお店の内装も変わってきます。
若いファミリー向けの賃貸住宅が多い駅では、子供好きな作品のイラストや写真をプリントできるケーキを看板商品にしたり、平日でも女性が多い街ならお茶を飲める喫茶併設型にしたりと、場所や環境によって本当に様々なお店の出し方があるのです
ぜひ一度、自分がどんなお店を出したいのか、どんな街なら出せるのか考えてみてはどうでしょうか?
お店を出すだけが開業ではありません。
例えば通販専門での販売なら製作場所を確保できればお店を出す必要がありませんし、移動販売カーをメインにするなら店舗を持つわけではないので開業資金もグッと安く抑えられます。
また、オーダー専門のケーキ店にして廃棄ロスを少なくしているお店もあります。
いずれの場合も、お店の宣伝や他店との差別化が重要になってるので、将来開業を考えている人はケーキ作りの知識だけではなく、お店の運営やSNSを使ったマーケティングについても勉強しておくと将来役に立ちそうです。
これからの時代、小さなきっかけが大きな利益を生むことは十分に考えられます。
頑張っていきましょう