中卒でもパティシエになれる?また、専門学校に行くメリットとは
「中学校を卒業してすぐに就職してしまったけど、やっぱりパティシエになりたい」
「パティシエとして働くために専門学校に行きたいけど、中卒でも入学できるかな?」
今回の記事は、このような悩みを抱えている人には、特に読んでいただきたい記事です。
中卒でも最終的にパティシエとして就職することが可能なのか、詳しくお話しいたします。
よくある質問「中卒でもパティシエになれますか?」
入学事務局が感じる一番多いと言っても過言ではないのがこの質問です
このブログを作成している筆者は入学事務局として勤務して6年になります。
この6年の間に「中卒でもパティシエになれますか?」や「専門学校に入学するためには必ず高校を卒業しておかなければなりませんか?」といった学歴に関する質問は多く、職業選択においては実践的なスキルや経験の重要性が増しているのがよくわかります。
結論から申し上げると、製菓の専門学校である製菓衛生師養成施設に入学するためには高校の卒業資格が必要です。
しかし、学科やコースによって入学資格を別で設定していることがありますので、入学したい学校の学校案内紙などをよく確認しておきましょう。
パティシエになるのに「必須」な資格は、実は無い
パティシエとして働くためには必ず資格が必要ではなく中卒でもOK
実は、パティシエになるために必要な資格というものはありません。
したがって、中卒からでもパティシエになることは可能です。
ただ、パティシエが取っておくべき資格というものは存在します。その資格についてご紹介いたします。
<h2>パティシエが取得しておくと有利な資格2選</h2>
パティシエが習得しておくと役に立つ資格を2つ紹介します。
製菓衛生師
1つ目は、製菓衛生師です。
製菓衛生師とは、お菓子作りに関する専門的な技術や知識を保持していることを周囲にアピールできる国家資格の1つです。
そのため、パティシエはもちろんパン職人の方々も習得を目指すことが多い人気の資格となっております。
試験を受験するためには、条件があります。
厚生労働大臣が指定する製菓衛生師の養成施設で1年以上の学習をした人、または、中卒以上の学歴で製菓・製パンの現場で2年以上の実務経験を積んでいることが条件となります。
試験方法は、マークシート方式で4つの選択肢のうち、1つの正答を選んでいく学科試験となっています。
合格に必要な得点率は、全教科合計60%以上です。また、0点の科目がないこと。
この基準を満たしていれば、合格となります。この製菓衛生師の資格を取得することで、お菓子作りに関する高い技能や知識があるということだけではなく、食品の安全や材料の特性、栄養に関する知識も豊富であることを証明できます。
特に、衛生管理に関する知識の高さをアピールできることは、食品を扱う職業の方々にとって非常に大切となります。
製菓衛生師の合格率についてですが、都道府県によって異なります。
中には、合格率が90%を超えている県もあるようです。
そのため、他の国家資格と比較をすると、難易度は低いと考えられます。
『【解説】パティシエの資格「製菓衛生師」の試験内容や難易度について』の記事でも詳しく解説しているのでご確認ください。
菓子製造技能士
菓子製造技能士には、1級と2級があります。どちらの級も、受験資格を得るためにいくつかの条件があります。
まず、2級を受験するためには、2年以上の実務経験が必要です。
しかし、製菓専門学校を卒業していれば、卒業後すぐに2級の受験が可能となっております。
1級を受験するためには、7年以上の実務経験が求められます。
しかし、2級を取得していれば2年の実務経験があれば受験可能となっております。
試験内容については、学科試験と技術試験の2つの試験が設定されています。
学科試験は65点以上、実技試験は60点以上取ることができれば見事、合格となります。
菓子製造技能士は、実技試験があるため製菓衛生師と比べると難易度は高くなっています。
ですから、取得することができれば、さらに専門的で高度な技術と知識を持っていることを証明することができるでしょう。
中卒の人が専門学校に行くには「高卒認定」が必要
パティシエの専門学校に入学するためには高校卒業資格が基本的には必要
ただ1点、注意しなければならないことがあります。
中卒の人が専門学校に行くには、「高卒資格」または、「高卒認定」の取得が必要となります。
ですから、まずは高卒資格を取るための学習をきちんと行いましょう。
しかし、製菓の専門学校でも中卒が入学できる場合もあります。
中卒でも入学できる『通信講座』
製菓の専門学校の中には専門知識と技術の習得を目的とした通信講座を別科として設置している学校もあります
通信講座のほとんどは高校卒業資格を有していなくても受講することができるので、中卒の方でも心配なく通うことができるでしょう。
しかし、基本的には製菓衛生師受験資格は取得できませんのでご注意ください
パティシエを目指す人に製菓専門学校への進学をおすすめする理由
パティシエになるための最短で効率が良いのは学校に入学することです
パティシエになる方法は複数ありますが、最も良いと考えられるのは製菓専門学校へ進学する方法です。
その理由について詳しく解説いたします。
⑴実践的なスキルが学べる
1つ目の理由としては、実践的なスキルを学べるという点です。
すぐに就職をして、現場で知識やスキルを獲得していくという方法もありますが、職場で学習できることには限りがあります。
しかし、製菓専門学校に通うことで、職場で学ぶことが難しいと思われる食品衛生や栄養学について、日本・西洋のパンなどに関する詳しい知識を学ぶことができます。
さらに、菓子作りの基礎的な技術から高度な技術まで詳細に学習することも可能です。
また神戸国際調理製菓専門学校の製菓スペシャリスト本科では2年間で製菓全般のことを学べるだけでなく、カフェ実習や商品開発など卒業後するに即戦力として活躍できるようなスキルも習得することができます。
⑵さまざまな資格を取得できる
製菓専門学校に通う最も大きなメリットは、さまざまな資格を取得することができるという点です。
先述した2つの資格、製菓衛生師と菓子製造技能士の他にも、カフェクリエーター3級やパティスリーラッピング資格など、食品に関するあらゆる資格を卒業までに取得することが可能です。
資格は日本において職業選択をする場合にとても有利になりますので、本校でもたくさん取得できるようなカリキュラムを準備しています。
もし勉強をすることが苦手であったとしても問題はありません。
なぜなら、専任の講師が資格取得のための学習中に出てくる疑問などを詳しく解説してくれるからです。
分からないことを即座に聞いて解決できる環境は、専門学校に通わない限り、準備することは困難でしょう。
質問がいつでもできるという点も、大きなメリットであると考えられます。
⑶求人が多く、就活対策もばっちり
製菓専門学校に通うメリットの3つ目は、求人が非常に多く、就職活動の対策もきちんと行ってくれるという点です。
専門学校では、非常に多くのレストラン、ホテル、その他食品関係の会社と大きなつながりを持っています。
そのため、多くの企業から求人票が多数、学校に直接届けられています。さらに、専門学校が就職活動のサポートも行ってくれます。
例えば、履歴書に記載する内容を添削してくれます。
それだけではなく、模擬面接なども実施してくれる専門学校もあります。
このように就職活動に対する手厚いサポートを受けることができるのも大きな魅力の1つです。
⑷同年代の仲間がたくさんできる
同年代の仲間を数多く作れるのも専門学校に通学するメリットの1つです。
製菓専門学校に通学しているということは、将来的にパティシエになりたいと考えている学生がほとんどでしょう。
そのため、自分たちの将来の夢について話したり、資格取得ための学習を一緒に行ったり、授業や実習、さらには放課後の学習時にお互いにアドバイスをし合うなど、切磋琢磨しながら、自分の夢に一歩ずつ近づいていくことができます。
同じ夢を持つ仲間たちと一緒に努力することができるのは、モチベーションを高く保ってくれます。
まとめ
いかがでしたか。
今回は、中卒でもパティシエになれるのかどうかについて詳しくお話をしました。
パティシエになるには、必要な資格というものはありません。
ですが、取得すべき資格は、いくつかあります。
この記事では2つの有用な資格をご紹介いたしました。
1つは製菓衛生師、もう1つは菓子製造技能士です。どちらもプロフェッショナルな知識と技能を有していることを証明することのできる国家資格となっております。
またパティシエになるために製菓専門学校に行くことをオススメします。
その理由は、今お話しした2つの資格を取得するだけではなく、就職がしやすかったり、同世代の仲間を作ったりすることができるからです。
パティシエを目指しているのであれば、ぜひ製菓専門学校への進学を検討してください。